突然ですが、皆さんは睡眠にどんなイメージを持たれていますか?
・疲れを取るもの
・リラックスするもの
・生活習慣を整えるもの
このように睡眠は、体を休めるための行為と思っていませんか?
しかし、正しく眠るだけでやせることも可能なのだとか。
ここ最近、あまり痩せないなぁ・・・年齢のせい?なんて思っている方、実は睡眠も原因の1つなんです。
睡眠時間が短い人ほど太りやすい!
皆さんの睡眠時間はいつも何時間ですか?
忙しいからと、あまり眠れていない人が多いでしょう。
ですが、アメリカのコロンビア大学の調査では、睡眠時間が4時間以下の人は、十分な睡眠時間といわれる7~9時間の人に比べて73%も肥満になりやすいことを発表しています。
そのほか、睡眠時間が5時間の人は50%、睡眠時間が6時間の人は23%も肥満になりやすいそうです。
また、2011年にアメリカのシカゴ大学研究チームが、驚きの研究結果を発表しました。
「適切な睡眠時間である7時間半を確保することで、脂肪燃焼の増加と、食欲も抑えることができる。」ご存知でしたか?
シカゴ大学の調査によると、睡眠時間が5.5時間の生活を続けた場合、睡眠時間が8.5時間の生活を続けた場合と比べて1日あたりの平均摂取カロリー量がなんと221kcalも多くなるそうです!
ちなみに221kcalを消費するためには、ウォーキング83分相当の有酸素運動が必要。アスリートでは無い限り、83分は非常にきついですね。
睡眠不足は、ダイエットに大敵なのです。
睡眠時間の短い40~50代女性は、肥満体型につながりやすい
睡眠が肥満につながるとは分かりましたが、我々日本人が睡眠と肥満で悩む理由はなんでしょうか?
実は、日本人は「世界一睡眠時間が短い」と言われています。
これは、仕事に追われ睡眠時間を確保できる方が少ないから。
肥満体型が多いのも働き盛りの30~50代ですね。
ですが、それ以上に問題なのは女性の睡眠時間の短さです。
2014年の経済協力開発機構(OECD)の国際比較調査では、アメリカやヨーロッパ各国は、平均8時間を上回っています。
一方で、日本人女性はなんと7時間台。さらに男性より睡眠時間が短いのです。
特に問題なのが40~50代の女性です。
この世代の女性の平均睡眠時間は、他世代の女性と比べてもダントツに短く、平均6時間台(2011年社会生活基本調査)。
なぜ、女性の睡眠時間は短いのか。
仕事や育児、家事に追われ、働きすぎのためです。
しかし、40代後半ごろから女性の体を守る女性ホルモンは急激に減り、体内環境が大きく変わります。
また、更年期になるとガクっと体が弱り、太りやすくなり、生活習慣病も増え始めていくもの。
ホルモンの変動が影響し、集中力が落ちてしまいます。
イライラやうつなどの睡眠にとって悪い影響を与えてしまうのに、睡眠時間が短い。
睡眠不足が原因で、ホルモンバランスが崩れ、食欲増加を招いていきます。
女性の皆さん、ちゃんと眠れていますか?
寝る時間が短いのは、肥満体型になるきっかけになりますよ。
肥満になりやすいのは、体内ホルモンが関係
そのほかに、睡眠時間が短いと肥満になりやすい理由は何でしょうか?
それは、体内の食欲を抑えるホルモン「レプチン」と食欲増加のホルモン「グレリン」2つのバランスが崩れるため。
睡眠時間が短いとレプチンが減り、グレリンが増えてしまいます。
例えば、1日に4時間の睡眠にすると10時間睡眠にくらべて、レプチンの血中濃度が18%減ります。
対して、グレリンの血中濃度は28%増加。
そのため睡眠時間が短い人は、食欲が増してバカ食いをしてしまうのです。
さらにグレリンが多いと、高脂肪や高カロリーの食べものを好むようになります。
働いている皆さん、残業をする夜のオフィスでカップラーメンや甘い菓子パンを食べながら仕事をしていませんか?
パッとつまめるお菓子をたくさん食べていませんか?
甘くてこってりしたものが食べたいな~と思うのは、最近睡眠が足りていないからなんですよ!
痩せるには〇〇が効果的!5つご紹介
睡眠不足は肥満体型につながる非常に危険なこと。
では、どんな対策ができるのでしょうか?
日々の生活を少しだけ見直すだけで、痩せ体質に結びつくんです。
実際、どんな方法があるのかお伝えしていきます!
(1)夕食は寝る3時間前には終わらせよう
お腹いっぱいになった後、眠くなりませんか?
これは胃腸に、「腹時計」と呼ばれる体内時計があるため。
お腹がふくれると眠くなりますが、そのまま眠ると睡眠の質が悪くなります。
グッスリ眠るためにはある程度、胃腸の動きが落ち着くことが必要です。
人はカラダの深部体温が急激に下がったときに寝ると、深く眠れるといわれていますね。
しかし、夜遅い時間に食事をすると、胃腸が活動して内臓の体温が下がりません。
結果、眠りが浅くなってしまいます。
すると成長ホルモンの分泌が抑えられ、血糖値や血圧を調整するコルチゾールの働きも低下し、太る原因に。
夕飯は早めに済ませ、胃を空っぽにしてから寝るのがベスト。
夜ご飯から眠るまでの時間がとれないときは、夕方(午後5時ごろ)におにぎりを1つ食べてみましょう。
手軽に食べることができ、お米のデンプンが満腹感を与えてくれます。
帰宅してから2度目の夕食を取ると、少なめの量ですみますよ。
ただし、2度の食事で食べ過ぎないように気をつけてくださいね。
(2)少なくとも、7時間は寝るようにしよう
先ほど、睡眠時間が短いほど肥満になりやすいとお伝えしました。
自分はショートスリーパーだから大丈夫と思っても気をつけてください。
痩せるためには、やはり7時間は少なくとも寝るようにしましょう。
寝すぎると頭が痛くなったりするので、最大9時間までに留めるとスッキリ目が覚めますよ。
(3)寝るときは部屋を暗くしよう
寝る時、部屋は真っ暗になっていますか?
深夜目が覚めた時に困るから、暗いと眠れないから。そう言って、豆電球など少し明るい照明をつけて寝ているからもいるはず。
ですが、豆電球をつけたまま眠ると、何と肥満度が2倍になるといわれています。
真っ暗な状態で寝た時と比べてです。驚きですよね。
なるべく、真っ暗にして眠りましょう。
どうしても不安な場合は、目に光が入らない足元を明るくする照明にするといいですね。
(4)目覚ましを使わずに起きる習慣をつける
朝起きる時、遅刻しないように大音量の目覚ましを使っていませんか?
目覚まし時計はカラダは起きる準備をさせないようにしてしまいます。
結果、コルチゾールも十分に出てきません。
朝の太陽の光を浴びて、自然と起きられるようになれば、コルチゾールが糖分を分解して血糖値を上げる働きも増しますよ。
(5)15~20分間の仮眠を取ろう
実は、仮眠を取るのも効果的なんです。
仮眠なんて、食べてすぐ寝ることになるから危険では!と思う方もいるでしょう。
ですが、昼の短い時間の睡眠は、夜の1時間の睡眠に相当するともいわれます。
完全に横にならず、ソファに力を抜いて座って目を閉じましょう。
寝る前にコーヒーや緑茶などカフェインを摂ると、仮眠後にスッキリ目が覚めます。
しかし、30分以上の睡眠はオススメしません。
起きた後も眠気が続き、その後の仕事などのパフォーマンスが一気に下がってしまいます。
理想は15~20分。これなら、仕事の休憩時間でもサッと取れますね。
まとめ
メタボ体型は、日本でも深刻な問題になっています。
睡眠不足と関係があるなら、なおさら危険です。
ですが、寝るだけで痩せ体質が手に入るなら、ぜひ試してみたいと思いませんか?
皆さんも、ぜひ質の良い睡眠で肥満から抜け出しましょう!
丸山 晴美(睡眠改善インストラクター)
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