「ゴールデンウィークの朝活」で学力に差がつく!?親子で実践、早起き習慣

子供の勉強

新学期が始まりました!
新しいクラスにもようやく慣れてくる頃でしょうか。

4月は何かと緊張感を感じることも多いので、寝坊せずに過ごしているお子様も多いはず。

とはいえ、待ちに待ったGWに突入…今年は10連休!

10連休ともなれば親子で寝だめなんてこともありそうですが
GWは親子で朝活を実践、令和のスタートを気持ちよく始めましょう。

今回は、親子で実践できる習慣をご紹介します。

親が子供の睡眠を奪っている?生活スタイルを見直そう

「睡眠負債」という言葉、最近よく耳にしますよね。

2017年の流行語大賞に「睡眠負債」が選ばれてから
社会的に〝睡眠〟や〝快眠〟を意識することが増えたのではないでしょうか。

それは大人だけの問題ではなく
最近では子供の睡眠負債もクローズアップされつつあります。

あかちゃんのあくび

日本小児保健協会が実施した「平成22年度幼児健康度調査」(10年ごとに調査)によると
22時以降に就寝する2歳児は35%という結果でした。

3人に1人は遅寝の習慣があるということになります。

また、就寝時間が遅い子どもほど朝の機嫌が悪く
昼間に情緒不安定になりやすい
ことがわかっています。

幼児期から夜型スタイルでいると
年齢が進み学齢期になるとより睡眠不足が深刻化し
体の不調や不登校の原因にもなりかねません

子どもの睡眠の実態グラフ

「子どもの睡眠の実態」(2018年3月ショップジャパン調べ)

「子どもの睡眠の実態」(2018年3月ショップジャパン調べ 全国の小中学生の母親800人を対象)によると
中学生は上から順に

「宿題や課題に追われ、寝るのが遅いため」(40.3%)
「ゲームをしている」(34.6%)
「インターネットの動画を見ている」(34.0%)

という結果に。

小学生では「テレビを夜遅くまで見ている」が最も多い回答となりました。

さらに、共働きの夫婦も増えたことで
ご両親の帰りが遅く、親中心の生活スタイルも見え隠れしていますね。

子供の睡眠は大人の健康にも深く関わっていて
肥満や生活習慣病、うつ病などの発症率を高めるとも言われていますから
今こそ親子で快眠工夫を心がけましょう。

睡眠が変われば学習も変わる、睡眠と脳の大事な関係

時代の背景からか、睡眠改善インストラクターとして
小中学校での睡眠セミナーに呼ばれる機会が増えてきました。

「午前中眠そうな子が多いんです」と
行ったた先々で養護教諭の先生から相談をうけます。

少し前までは〝食育〟に力を入れていた学校も
時代の流れなのでしょうか
今では学校をあげて〝睡眠〟に取り組む例もよく耳にします。

睡眠不足の女学生イメージ

埼玉県のある小学校では、睡眠日記をつけて
そのデータを生徒たち自ら発表するなど
睡眠記録への振り返りも充実していました。

保健室に来る理由が、けがや病気だけではなく
精神的なものだったり眠くてぼーっとして来る子もいるとか。

教育現場でも、子供の睡眠不足を実感し、警鐘を鳴らしているのです。

それでは、睡眠と脳にはどんな関係があるのでしょうか。

東北大学で子供の脳と睡眠の関係を研究したところ
睡眠時間の長い子供ほど、記憶や感情に関わる脳の部位「海馬」の体積が大きかったことがわかりました。

睡眠時間が10時間以上の子どもは
6時間の子供より「海馬」 が1割程度大きかったことが判明したそうです。

「海馬」とは本能的な行動や情報の取捨選択、記憶を司っている脳の器官です。
つまり、睡眠をしっかりとることで、感情も安定し、記憶力もアップするのです。

脳イメージ

記憶の整理・定着を行うレム睡眠は
ノンレム睡眠をしっかりととった後に多く出現します。

つまり、新しく学んだ知識や運動の技能などを
しっかりと脳に定着させるためにも、早く寝て、十分な睡眠をとることが大事なのです。

プラス、朝食効果で学力アップ!

また、文部科学省が実施した調査では
朝食を毎日食べていると回答した子供とそうでない 子供とでは
朝食を毎日食べていると回答した子供の平均正答率や体力合計点が高いという結果も出ています。

文部科学省資料

起きてから30分以内の朝食で体温がしっかり上昇するので
1日をスッキリスタートすることができます。

寝坊して朝食抜きなどせずにしっかり朝食をとりましょうね。

親が変われば子も変わる、親子で実践 睡眠 8か条

睡眠は時間も質も大切です。

子供の成長のためには
睡眠の他にも食事・勉強・遊びなど生活リズムを整えることが重要なので
まずは簡単な8か条から実践してみましょう!

その1 朝起きてから、5分以上、太陽の光を浴びる

人の体の中には体内時計というものがあります。

体内時計は、24時間より少しだけ長いのです。

そのちょっと長い体内時計をリセットして
24時間周期に合わせてくれる行為が

「光を浴びること」「朝ごはんを食べること」です。

つまり、何もしないと、どんどん時計がずれて夜型人間になってしまうのです。

太陽の光を浴びるイメージ

光を浴びてセロトニンを分泌すれば
朝はスッキリ幸せな気分でスタートできます。

さらに、夜になれば眠りのホルモン「メラトニン」が増えて自然と眠くなるサイクルが整います。

その2 毎日同じ時間に起きる

待ちに待ったゴールデンウィークとばかりに
朝はのんびり寝だめはいけません。

せっかく平日を規則正しく過ごしたのに
夜の寝る時間がどんどんずれてしまいます。

睡眠を整えるなら、まずは朝を整えることからです!

平日と時間をずらすなら、2時間以内に抑えましょう。

今年は10連休にもなりますから
連休明けに憂鬱にならないためにも健康的な毎日を心がけましょう。

その3 しっかりと朝ごはんを食べる

朝食は1日の活力です。

朝にしっかりとしたご飯を食べることによって、体温を上昇させます。

朝食を食べないと、活発に動くための自律神経である交感神経が鈍くなり
ぼーっとしたり集中力が続かない状態が続きます

さらには、朝食を食べることで、体内時計をリセットする効果もあります。

トリプトファンたっぷりの朝食を

おすすめは、セロトニンの原料となるトリプトファン(必須アミノ酸)を摂取することです。

トリプトファンは人体で作られないので、食べ物で摂取します。

牛乳・チーズなどの乳製品納豆などの豆類に多く含みます。

豆乳バナナは朝のおすすめドリンクですね。

その4 日中は体をよく動かす

人が眠くなる理由は2つあります。

1つは「生体リズム」によるもの。

もう1つは、「疲れたから眠る」ということです。

ぐっすり眠るためには適度な疲労感が必要です。

ただし、寝る前の運動は自律神経が活発になり、眠れなくなるので逆効果です。

その5 夕方4時以降はカフェインゼロで

カフェインは人によっては8時間のこるとも言われています。

寝つきや睡眠の質を悪くする作用があるので
夕方からはノンカフェインを意識的に選んで夜に備えましょう。

その6 夜7時を過ぎたらゲームやスマートフォンを触らない

親にも耳が痛くなるような習慣ですが
夜のブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまいます

さらに、楽しくなって興奮状態になり、続けて行くうちに脳が覚醒してしまいます

スマートフォンが気になるなら
見えない場所に置いたり、箱にしまったりするのもおすすめです。

最初は不安ですが、慣れてしまえば平気になるものです。

夜は親子で会話をしてゆったりリラックスしましょう。

その7 日が沈んだら、だんだんに部屋を暗くする

人の体内時計は、目覚めてから14~16時間後あたりから
メラトニンの分泌が始まります。

メラトニンは、暗いと増加するので
日が暮れたあとの家の照明は少しずつ暗くすると良いでしょう。

一般的に、昼白色の蛍光灯利用が多いですが、夕方以降は暖色系の間接照明がおすすめです。

一般的にコンビニの照明は2500ルクスほどあり
家のリビングやキッチンの200~300ルクスに比べて10倍ほどにもなるので
夜に行くのはおすすめできません。

さらに、子供は光の刺激を大人の3倍感じるため
夜のコンビニは意識的に避けたほうが良さそうですね。

その8 寝る前のケンカは夜8時までに!

眠りの質は幸せの感じ方にも大きく関係しています。

親から怒られて泣いているうちに寝てしまうなんて
きっと悪夢を見ているに違いありません。

ついつい目について叱ってしまいたくなっても
夜8時を過ぎていたら一旦深呼吸ですね!

寝てる子供

いかがでしたか?

子供を変えるのではなく、大人も一緒に変わる。
子供の幸せな睡眠のために、ぜひ実践してみてください。

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長行司 季子(睡眠改善インストラクター)

長行司 季子(睡眠改善インストラクター)

部活に励む息子娘と17歳の老犬の介護に追われるアラフィフ主婦。 スポーツ・教育・ペット・教育 と睡眠 時々美容ネタ。

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