いっぱい寝てもなんだか寝足りないような。でもやっぱり少ない睡眠時間だと日中眠気が襲ってくる。適切な睡眠時間ってあるの?
そんな疑問をお持ちの方は多いと思います。
8時間がいいと今まで言われてきたので、8時間の睡眠を意識している人も多いのでは?
短い睡眠でいいならできるだけ短い睡眠で質の高い睡眠を得られればそれでOK!と考えている方も少なくありません。
十人十色!睡眠タイプ別、適切な睡眠時間
結論からいうと、適切な睡眠時間は人それぞれに違います。
「睡眠リズムがおよそ90分刻みである」という一般論は、統計から得た平均値であり、実際の人の睡眠周期はおおよそ70分から110分の間だとされています。
90分よりも睡眠周期が短い人、逆に長い人、さらにショートスリーパー・ロングスリーパーという睡眠タイプの違いもあるため、「90分刻みが全ての人に最適で理想的な睡眠時間」であるというわけではありません。
“ショートスリーパー”
「毎日6時間未満の睡眠でもバッチリ」タイプ。
3~4時間眠れば、ほとんど眠気も感じないし、疲れもなく、スッキリしている。
こういう人もいるんです。羨ましいですね。
たまに「眠らなくても平気〜」という人がいますが、話しを聞いてみると、やはり1週間のうちに2~3日は6時間以上眠っているという方も多くいます。
こういう方はショートスリーパーではなく、体力があり健康的というだけで、やはり6時間睡眠を毎日していたら必ず身体や心に無理が生じてきます。
参考:Wikipedia「ショートスリーパー」
睡眠不足がおこす身体への怖い症状
殆どの人は普通の人、つまり、ある程度の睡眠時間を必要とします。
そんなあなたが睡眠不足になった場合の怖いリスクをまとめました。
【学力の低下】
睡眠不足に陥ると、記憶力・思考力・集中力が低下します。勉強に勤しむ学生には、睡眠不足は天敵です!
バリバリ働くビジネスパーソンも、パフォーマンスの低下につながるので、「もったいないから寝ない」はもったいない考え方です。
【異常な疲れや眠気】
寝不足に陥ると、脳も体も十分な休息をとることができないため、午前中などまだ本格的な活動をしていない時間であっても、異常な疲れや眠気を感じる時があります。
【うつ病や精神疾患】
睡眠不足が続くと、ネガティブな考えばかりになりやすく、鬱などの精神疾患になりやすいです。
参考:睡眠不足が不安・抑うつを生じやすくする – NCNPが脳内のメカニズムを解明 | 開発・SE | マイナビニュース
【食べ過ぎ・肥満】
海外での研究によると、5時間睡眠の人は肥満率が50%アップし、4時間以下の睡眠ではなんと73%も上昇します。
睡眠時間が短いと、満腹ホルモンのレプチンが減り、空腹ホルモンのグレリンが増えてしまいます。満腹感が得られないため、食べ過ぎてしまうようです。
【病気や怪我をしやすくなる】
睡眠不足に陥ると、免疫力が低下し、怪我や病気にかかるリスクが高まります。
“ロングスリーパー”
「8時間以上の睡眠を常にとらないと、体調不良や精神異常をおこしてしまう」タイプ
ロングスリーパーは、人口の5%程度の人にあたると言われています。
また、10時間以上の睡眠を必要とする人の割合は、人口の1%未満だと言われています。
8時間しっかりと寝ているのに、日中の眠気やだるさを感じたり、小さなことでもイライラしてしまいやすいなどの症状がある場合、あなたはロングスリーパーであるかもしれません。
寝る時間を早めて、1週間ほど10時間睡眠を続けた結果がどうか確認してみてもいいかもしれませんね。
参考:Wikipedia「ロングスリーパー」
寝過ぎがおこす身体への怖い症状
好きなだけ寝れたらなぁというのは、多くの人の理想ですが、ロングスリーパーでない、普通の睡眠を必要とする人が寝過ぎちゃった場合に起こる怖いリスクをまとめました。
【死亡率が増加】
睡眠時間と死亡率の関係を調べたアメリカの研究では、睡眠時間が9時間より長い人は、急激に死亡率が増加するという結果も。
【アルツハイマーのリスクが2倍】
1日に8時間以上寝ている人は、7時間程度の人と比較して、アルツハイマーのリスクが2倍になるという報告があります。
【頭痛やだるさの原因、脱水症状】
長い時間寝ていると、体の水分が足りなくて、軽い脱水症状を起こしてしまいます。
年齢別・年代別の最適な睡眠時間
睡眠は人の成長にとっても重要な役割をはたしています。
成長ホルモンが分泌され、肉体的・精神的な疲労の回復をしてくれたり、日中得た情報を脳が整理し記憶に定着してくれたりするのが、睡眠の大きな役割。
健康な身体と心を作るためにも、十分な睡眠を取ることが必要です。
特に成長期にある子供たちにとって睡眠は無くてはならないもの。
最近は子供たちの就寝時刻の遅れや、睡眠時間が減っているという問題も、私達大人がしっかりと勉強して気をつけていかなければいけませんね。
【年齢別睡眠時間目安】
新生児 (1~2ヶ月) | 10時間~18時間(一日) |
---|---|
乳児 (3~11ヶ月) | 10~13時間 + 数回の昼寝 |
幼児期 (1~3歳) | 12~14時間 |
4~6歳 | 10~13時間 |
6~12歳 | 10~11時間 |
13~18歳 | 8.5~9.5時間 |
成人 | 7~8時間 |
40代 | 6.5時間 |
65歳以上 | 6時間 |
厚生労働省:健康づくりのための睡眠指針の改定に関する検討会報告書(PDF:976KB)
働き盛りの40代の方は、昔は8時間寝れていたのに今はなかなか眠れない。
とベッドに入る時間に悩んでしまうのも睡眠の質を悪くする要員の一つです。
昔よりも眠れなくて大丈夫なんだと安心して、眠くなったら眠るように心がけてはいかがでしょうか。
スッキリ目覚める自分に合った睡眠時間の見つけ方
1.スッキリしている!感覚の時の睡眠時間を調べる
朝起きて、「今日はよく寝たなぁ!スッキリ!」と感じる時があると思います。その睡眠時間があなたにとって一番の睡眠時間です!
就寝時刻と、「スッキリ」起床した時刻の差は何時間何分だったのか?その時間を見つけましょう!
例えば12:00に寝て6:00に起きたとしましょう。睡眠時間は6時間ですね。
気分はそんなにスッキリしていない場合、次の日は10分伸ばしてみる。
これを繰り返して、7時間がベスト!6時間がベスト!と自分の中でスッキリしている時の睡眠時間を見つけていきましょう。
2.睡眠サイクルのアプリを使う
最近ではスマホのアプリで、自分の睡眠レベルがよかったのか、悪かったのかを調べてくれるものがあります。
また、睡眠周期(レム睡眠ノンレム睡眠)までしっかりわかるものもあるので、一度試してみては?
Android向けおすすめアプリ
Sleep as Android 評価の高い睡眠アプリです。
iOS向けおすすめアプリ
Sleep Cycle alarm clock こちらは私も使っているものです。
どちらのアプリも、あなたの起きやすい時を見計らってアラームを鳴らしてくれる機能もついているので、一度試してみる価値はあると思います。
3.目覚まし時計をかけない
これは休日にしか出来ない技ですが、「自然と目が覚める」時が一番健康的で、気分もスッキリしていることが多いです。
前提として、「疲れすぎていない健康的な状態の時」というのがあげられますが、意外と目覚まし時計がないと、ストレスも無く眠れるので、適切な睡眠時間を調べるためには有効です。
竹田 浩一(睡眠改善インストラクター)
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